カルロス・クライバー 下 ある天才指揮者の伝記 音楽之友社

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カルロス・クライバー 下 ある天才指揮者の伝記 音楽之友社 販売価格3990円


音楽之友社
カルロス・クライバー 下 ある天才指揮者の伝記

2008年初めにドイツで刊行された、指揮者カルロス・クライバー(1930-2004)の、本格的な伝記である。本人を直接知る人々への膨大な量の取材により、謎の多かったこの指揮者の生涯の足跡を丹念にたどり、その人となりを明らかにし、その芸術の源に迫った力作である。下巻では、頂点に上り詰めたこの指揮者が、徐々にファンの前から登場機会を減らし、ついに没するまでが描かれる。来日公演をいつも楽しみにしていたというこの指揮者の、日本という国に寄せる思いも記されていれる。

[目次]

Ⅵ 頂点に立つ指揮者――ヴェルディ《オテロ》でついに世界的指揮者へ
  ミラノ 1976~77年――クライバーの《オテロ》、スカラ座を征服
  ロンドン 1977年――《エレクトラ》でビルギット・ニルソンと共演
  ミュンヘン 1976~77年――ひとつの時代の終り
  ミュンヘン 1977年――ジョン・ノイマイヤーとの《オテロ》
  ミラノ 1978年――ワーグナーとのワーグナー
  ミュンヘン 1978年――《オテロ》との別れ

Ⅶ 世界を股にかけて――四大陸での客演
  シカゴ 1978年――自らの影を飛び越えて
  ウィーン 1978年――テレビでの《カルメン》
  ミラノ 1979年――《ラ・ボエーム》、メディアの事件に
  ミュンヘン 1979年――《ばらの騎士》の収録
  ロンドン 1979年――歴史に不朽の名を残す
  ドレスデン 1980/81年――嵐のようなレコード録音
  ミラノ、ミュンヘン 1980~82年――仮面と仮装
  ウィーン 1979~1981年――ウィーンでの演奏会、メキシコ・ツアー
  ミラノ 1981年――ロンドンでの立腹、日本での幸せ

Ⅷ 引く手あまたの指揮者――原則主義のスター
  ミュンヘン 1981/82年――天才指揮者への求愛
  ベルリン 1982年――楽譜を求めての戦い
  ウィーン 1982年――自然発生的な最高の演奏会
  ウィーン 1982年――気まぐれの旅
  アムステルダム 1983年――王立オーケストラとの共演
  ミュンヘン 1983/84年 と シカゴ 1983年――ベートーヴェンの交響曲第六番での春の予感
  ウィーン 1985年――勝利の凱旋
  ミュンヘン 1985/86年――謝肉祭の陶酔と興醒め

Ⅸ 伝説化――引退のはじまり
  ミュンヘンとハノーファー 1985年――引退への道
  ミュンヘン 1986~1988年――勝利とミュンヘンからの撤退
  ロンドン、ミラノ、ニューヨーク 1987/88年――訣別と遅ればせのデビュー
  ウィーン 1988/89年――センセーショナルなニューイヤー・コンサート
  ベルリン 1989年――連邦共和国大統領のためのガラ・コンサート
  ニューヨーク 1989年――蓄膿症にかかったヴィオレッタ
  ロンドンとニューヨーク 1989/90年――二つの都市の制覇
  ザルツブルク 1990/91年――骨折り損
  ウィーン 1992年――ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団員との新たな親密な関係
  ウィーン 1991~93年――《英雄の生涯》をめぐる戦い
  東京/ミュンヘン 1992年――セルジウ・チェリビダッケとの対話
  ウィーンと東京 1994年――もう一度の《ばらの騎士》

Ⅹ 去り行く人――遅ればせの勝利と静かな訣別
  ベルリン 1994年――リヒャルト・フォン・ヴァイツゼッカーのためのお別れガラ・コンサート
  インゴルシュタットとミュンヘン 1996年――活力と好意
  カナリア諸島 1999年――最後の楽旅
  グリューンヴァルト 1999~2004年――ある伝説の終章

あとがき 苦悩と歓喜が一つに融けるとき──カルロス・クライバーという現象

訳者あとがき

ディスコグラフィー
文献一覧
ディスコ&ビデオグラフィー
人名索引

【著作】
ヴェルナー 著/喜多尾道冬、広瀬大介 訳
【価格】 ¥3,990 (本体¥3,800+税)
【判型】 4-6・472頁
【発行】 2010年9月

【ISBNコード】 4276217954
  9784276217959

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